七宝を塗る。

メタルフレームの細い縁に沿って、注射器のような道具で七宝の顔料を流していく。こんな装飾技術を備えているのは世界でも鯖江だけではないだろうか。
メッキ仕上げを施した光沢のある金属面に色をのせていくのだから失敗は許されない。顔料の粘度を体に染み込ませ、自然に指を動かせるようになるには20年以上かかるという。

工房を訪れた人は作業の繊細さに驚く。陶芸の世界にも近い。熟練した職人でも100枚塗ってすべてを同じに仕上げることは不可能という言葉に思わず納得してしまう。

ミル(プツプツの縁取り)を施したブリッジ、ヨロイへの塗りは、
難しく前例のないことでした。
塗る部分への境界線が無く、
凸凹のミル部に流れる塗料を拭きながらの
          細かく神経を酷使する作業です。                  (カラーによっては重ね塗りを!)

七宝 重ね塗り
イメージソース 空 雲

七宝 重ね塗り
イメージソース 海 波の煌めき